さんさん プラス 7月号
2/12

 2子どもの頃から大好きだったアイスクリームの情報を発信したいと考え、2011年に日本初のアイス評論家として活動を開始したアイスマン福留さん。年間1000種類以上、日本はもとより、世界のアイスクリームを食べ続け、年間のお取り寄せ金額は莫大なものに。さらにアイスの歴史や乳業メーカーの傾向、時代背景とアイスの関係性などを研究。現在は多くのメディアに出演するほか、全国でイベントを開催し、『日本懐かしアイス大全』をはじめ、アイスクリームにまつわる書籍を上梓するなど活躍しています。 アイスクリームと向き合う体力を維持するために、1日おきにスポーツジムでトレーニングし、1万歩以上歩き、自身も鍛錬するアイスマン福留さんに、アイスクリームが食べたくなる6つのトピックスを紹介していただきます。すぐに溶けてしまう、甘くはかない魅惑のスイーツの世界をお楽しみください。僕が子どもだった1970年代、アイスクリームは子ども向けの商品で、駄菓子屋や酒屋で買うのが一般的でした。80年代には海外から有名アイスクリームが続々上陸し、プレミアムアイスクリームブームが起きました。ケーキのような「ビエネッタ」の登場で、特別感のあるアイスクリームケーキが人気になったのもこの頃ではないでしょうか。90年代には家庭用冷凍冷蔵庫の大型化が進み、アイスクリームもファミリー向け大容量タイプが登場。2010年代に入るとSNSが浸透し、コンビニでプライベートブランドの商品も登場するなど、アイスクリームはより身近な存在になり、大人もデザートとして食べるようになりました。近い将来には、さまざまなお菓子と融合して、アイスクリームというカテゴリーにこだわらない新商品が出てくるかもしれません。アイスクリーム:乳固形分15.0%以上、乳脂肪分8.0%以上のもの。クリーミーでリッチなコクが楽しめます。アイスミルク:乳固形分10.0%以上、乳脂肪分3.0%以上のもの。牛乳と同じくらいの栄養分を含んでいます。ラクトアイス:乳固形分3.0%以上のもの。使われている脂肪の多くが植物性で、さっぱりとした口当たりが特徴です。乳固形分がラクトアイスより低いものは氷菓と呼ばれます。「アイスクリームは時代を超えた“キング・オブ・スイーツ”」と語るアイス評論家のアイスマン福留さん。藤川お酒の〆として食べる方が増えるなど、楽しみ方が変わってきましたね。冷たく甘い魅力あふれる世界を紹介していただきました。アイスクリームの種類アイス評論家・一般社団法人日本アイスマニア協会代表理事アイスマン福留さん第一特集年間1000種類以上食べ続ける、アイスマン福留さんが語る時代を経て、今や大人が楽しむスイーツに思い出の味「バニラエイト」僕のアイスデビューは、1970年代に発売された「バニラエイト」です。70年代のアイスクリームは、商品名ではなくて、乳脂肪分の数字が前面に出されていたものが多く、「バニラエイト」のエイトは、乳脂肪分8%のこと。最上級のアイスクリーム規格がそのまま商品名になったんですね。一番の特徴は口あたりです。ホイップクリームのようになめらかでバニラの風味も抜群。2000年ごろに販売終了になりましたが、その後復刻版が出るほどファンが多く、昭和を代表するザ・バニラアイスです。トリコロールカラーのパッケージも印象的でした。※「バニラエイト」は森永製菓(株)の商品です。アイスクリームの魅力

元のページ  ../index.html#2

このブックを見る