さんさん プラス 7月号
4/12

大腸先生イトー 大腸先生 に聞く腸にいる善玉菌といえまず、すんでいる場なが~い友だちの学校腸腸 は4ば、ビフィズス菌と乳酸菌が有名ですよね。このふたつはどのように違うのですか?所が違います。乳酸菌は、発酵食品に利用されることからもわかるように、酸素があっても活動できるので自然界にもたくさんいて、腸の中では小腸にすんでいます。それに対して、ビフィズス菌は酸素が苦手なので、腸の中でも奥にあって酸素が少ない大腸にすんでいます。大腸の内部は栄養が少ないので乳酸菌が定着しにくいということもあり、ビフィズス菌は乳酸菌の約1000倍※1もいるんですよ。イトー 大腸先生 イトー ほかにも、ビフィズス菌と乳酸菌の違いはあるのでしょうか?酸を作りますが、ビフィズス菌は乳酸に加えて酢酸も作るのです。ビフィズス菌の作る酢酸は腸の壁を刺激することで腸の動きを良くし、腸のバリア機能を高める効果もあります。さらにビフィズス菌には、葉酸などのビタミンB群を作ってくれるはたらきもあります。また、ビフィズス菌は腸へのはたらきだけではなく、脳へも作用することが分かってきました。特定のビフィズス菌に「認知機能を改善する」作用があることを森永乳業が発表しました。すごいなあ。ビフィズス菌は「腸の守護神」ですね!乳酸菌は腸の中で乳大腸先生 イトー 大腸先生 イトー ビフィズス菌が作る酢酸は殺菌力が強いので悪玉菌の増殖を抑える作用もあります。ところが、年をとるとビフィズス菌が減って悪玉菌が増えてしまうのです。年をとると悪玉菌が増える理由のひとつに、悪玉菌が苦手な酢酸を作るビフィズス菌が少なくなることもあるのですね。そうです。大人になるとビフィズス菌が減っていくので、積極的に外から補っておなかの環境を良くしてあげましょう。直接ビフィズス菌をとる以外に、ビフィズス菌のエサになるオリゴ糖や水溶性食物繊維を食べるのもいい方法です。今日から心がけます!教えてくれる先生 : 大腸先生(森永乳業ヘルスケアスペシャリスト※)イトー聞き手:イトー君(そろそろ大腸が気になる年頃。健康長寿を願って大腸のことを勉強中)ビフィズス菌と乳酸菌の違いは?ビフィズス菌は腸の守護神大切なビフィズス菌を減らさないために※ヘルスケアスペシャリスト:健康や栄養のことをわかりやすく伝える活動をしている森永乳業ベテラン研究員※1 Ogata et al., Microbial Ecology in Health and Disease, 1999 から算出 乳酸菌を旧 Lactobacillus 属とした場合大腸先生腸にいる善玉菌のひとつ、ビフィズス菌には、さまざまなはたらきがあることが分かってきました。今回はビフィズス菌のはたらきを紹介します。はたらく

元のページ  ../index.html#4

このブックを見る