さんさん プラス 9月号
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が、どうしましたか?なぜか気分も沈みがちで。すよ。胃腸の調子が悪いと、その情報が脳に伝わって抑うつや不安などネガティブな気分を引き起こすことが知られています。はなかったんですね。といって、脳と腸は自律神経などを通じて密接につながっています。逆に脳が腸に影響を与えることもありますよ。たとえば、ストレスがたまると下痢や便秘になることがあります。これはストレスを感じたことで脳からさまざまなシグナルが出て、それが胃腸の働きを乱すためです。響をおよぼすと言われています。そのひとつが認知症との関係です。超高齢社会である日本では、認知症患者が増加していますね。そうですね。厚生労働省の推計によると、2025年には700万人以上が認知症になる、と聞いたことがあります。ちばん多いアルツハイマー病は、脳にアミロイドβ(ベータ)というたんぱく質がたまって脳内が炎症状態になり、神経細胞に障害が生じる病気と言われています。実はこのアルツハイマー病が腸内細菌と関係していることが近年の研究からわかってきました。アルツハイマー病患者大腸先生 イトー 大腸先生 腸内細菌も脳に影  は4認知症の中でもいの腸内細菌は多様性が低く、ビフィズス菌が少ないという研究報告※2があるんですよ。では、ビフィズス菌を増やして腸内環境を良くすれば認知症が防げるのでしょうか?そこまでは言い切れませんが、認知症の予防につながる可能性はあります。森永乳業ではビフィズス菌に着目して、50~70代の男女80人に、特定のビフィズス菌を含むカプセルを摂取する群40人と、菌を含まないカプセルを摂取する群40人に分けて16週間検証しました。その前後で認知機能に関する試験を行ったところ、ビフィズス菌を摂取しない群と比べて摂取した群では記憶力や空間認識力を含む、総合的な認知機能の改善が確認されたのです。それはすごい。気持ちが明るくなる話ですね!イトー 大腸先生 イトー 教えてくれる先生 : 大腸先生(森永乳業ヘルスケアスペシャリスト※1)聞き手:イトー君(そろそろ大腸が気になる年頃。健康長寿を願って大腸のことを勉強中)大腸先生大腸先生 イトー 大腸先生 イトー 大腸先生 に聞く元気がないようですお腹の調子がすぐれず、それは自然なことでなるほど、気のせいではい。「脳腸相関」なが~い友だちの学校腸腸脳と腸はお互いに影響を与える腸内環境が悪いと認知症になりやすい?認知症とビフィズス菌の関係※1 ヘルスケアスペシャリスト:健康や栄養のことをわかりやすく伝える活動をしている森永乳業ベテラン研究員※2 出典:Sci Rep. 2017;7(1):13537大腸先生イトービフィズス菌が認知症の予防につながる可能性があることがわかってきました。それは脳と腸が密接な関係にあるからだそうです。はたらく

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