さんさん プラス 12月号
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126「ビフィズス菌と乳酸菌は人間とクラゲほど違う!」※腸の中には、私たちのからだを整えたり、からだに必要なビタミンや有機酸をつくる、ビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌や、悪い影響を及ぼす悪玉菌が活動しています。同じ善玉菌でも、ビフィズス菌と乳酸菌は生息する場所やはたらきがまったく違うのをご存じですか?ビフィズス菌は酸素に弱く食物繊維を好むため、酸素がほとんどなく、ヒトが消化できない食物繊維が豊富な大腸に適応しています。一方、乳酸菌は食物繊維を利用する能力が高くないため、大腸にあまり棲んでいないと考えられます。また、ビフィズス菌は乳酸のほかに、大腸を刺激して動かしたり、悪玉菌の活動を抑制する力がある「酢酸」を生み出します。大腸でからだに良い働きをしてくれるビフィズス菌は、とても大切な善玉菌です。※生物の進化を示す系統樹でみると、分類学的には「人間」と「クラゲ」が違うレベルで異なることを指します。ビフィズス菌知識ビフィズス菌研究のスペシャリスト森永乳業株式会社  研究本部基礎研究所腸内フローラ研究室長農学博士 小田巻俊孝全身の健康は「腸内環境を整えることからはじまる」と森永乳業は考えます。大腸の腸内環境をからだの内と外からよりすこやかな状態へ導くトレーニング「ビフィズス菌トレ」で、腸から未来を変えていきましょう!Lesson腸内環境とヒトはひとつのチーム! 大腸の腸内環境をつくっているのは、数十兆個もある腸内細菌です。さまざまな腸内細菌がいる状態が、お花畑(フローラ)のようにみえることから、腸内細菌叢は「腸内フローラ」とも呼ばれています。腸内フローラはたくさんの菌が共生しあって活動し、私たちに影響を及ぼしているんです。まさに腸内フローラとヒトは運命共同体であって、ひとつのチーム。腸内環境を良くしていくことはあなたの腸内細菌たちが良い方向に活躍できる環境を整えてあげるということなのです。Lesson腸内環境は食事や加齢、ストレスで変化していく腸内環境を変化させるのは、食事や加齢、ストレスなどさまざまな要因。腸内環境は影響を受けやすいので、常に心を配ることで、良いはたらきをしてくれるようになります。特に大切なのは食生活です。私たちはいろいろな食べ物を口にしますが、それは、腸内細菌たちを育てるトレーニングに欠かせない栄養となっています。私たちの元気と密接に関係している腸内環境とビフィズス菌について、ご紹介します!特集What’s「ビフィズス菌トレ」?教えて、ビフィズス菌博士!

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