お役立ち情報
ビフィズス菌の増やし方│ヨーグルトを使った簡単レシピを紹介
ビフィズス菌は、腸内細菌の一種で、大腸内に生息する「善玉菌」の代表格です。
ビフィズス菌が生成する短鎖脂肪酸(酢酸)は、腸の上皮を丈夫にしたり、大腸の動きを活発にしたりするはたらきがあり、体内に有害物が入りにくいようにバリアしてくれます。
腸内を良好な環境にするためには、ビフィズス菌を増やすことがとても重要です。
今回は「腸内環境を整えるために必要なビフィズス菌を、どのようにして増やすのか?」をテーマに、ビフィズス菌について解説します。
手軽に取り入れられる簡単レシピも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
ビフィズス菌の増やし方
インターネットや書籍などで「ビフィズス菌の増やし方」を調べてみると、さまざまな方法が紹介されています。
しかし、実はビフィズス菌を増やす有効な方法はそう多くはありません。
なぜなら日々の食事(野菜や肉・魚、米、パンなど)から、ビフィズス菌を¨直接¨摂取することはできないためです。
※一部ビフィズス菌が添加されている商品は除く
以下では、ビフィズス菌を増やすための3つの方法を紹介します。
ビフィズス菌のサプリメントを摂取する
腸内のビフィズス菌を増やすには、サプリメントの利用がおすすめです。
ビフィズス菌のサプリメントは、錠剤のものをはじめ各メーカーから多種多様な商品が販売されています。
ビフィズス菌は食べ物からは直接摂取しにくいため、サプリメントを活用することで安定的に補給することができます。
サプリメントによって入っているビフィズス菌の種類や、菌数も異なるため、形状と合わせて中身もチェックするようにしましょう。
ビフィズス菌入りヨーグルトを摂取する
全てのヨーグルトにビフィズス菌が入っているわけではありませんが、「ビフィズス菌入り」と書かれたヨーグルトであれば、ビフィズス菌を摂取することができます。
サプリメントに抵抗がある方は、ビフィズス菌入りヨーグルトを摂取することで、ビフィズス菌を増やす手助けをしましょう。
オリゴ糖を摂取する
腸内のビフィズス菌を増やす2つめの方法としては「オリゴ糖」の摂取があげられます。
腸内のビフィズス菌を増やしたいときには「摂取」と「増殖」の2つの観点からのアプローチが有効です。
オリゴ糖にはビフィズス菌を増やすはたらきがあるため、腸内環境を整えるためにぜひ取り入れたい食品成分となります。
オリゴ糖は玉ねぎやりんご、バナナなどの野菜や果物に含まれています。
しかし、これらの食品から摂取できるオリゴ糖の量はあまり多くありません。
オリゴ糖を効率的に摂取するには「オリゴ糖そのもの」を食生活に取り入れてみるのがオススメです。
シロップ状のオリゴ糖は、スーパーやドラッグストアでも購入でき、飲み物に入れたり料理に使ったりすることができます。
ビフィズス菌の摂りすぎは良くないの?
一度に大量のビフィズス菌を摂取したとしても、一定期間で体外へ排出されてしまいます。また、腸内環境がすぐに激変するわけではありません。
体調がよいと感じる量は人それぞれなので、商品ごとの推奨量を参考にしながら、ご自身にあった量を継続して取り入れましょう。
ビフィズス菌を減らさない方法
ビフィズス菌を増やす方法を解説してきましたが、ここからは「減らさない方法」についても考えてみましょう。
腸内環境を常に良好な状態に保つためには、ビフィズス菌を補給しつつ、減らさない(増殖の手助けする)ことにも意識を向けておくことが大切です。
バランスの良い食生活を心がける
ビフィズス菌を減らさないためには、バランスの良い食生活が欠かせません。
厚生労働省の定義する「バランスの良い食事」とは、以下の5つの食事区分を適切な量で摂取することです。
- 主食(ごはん・パン・麺)
- 副菜(野菜料理)
- 主菜(肉・魚料理)
- 牛乳・乳製品
- 果物
参照:厚生労働省(食事バランスガイド)
肉類が多く野菜が少ない食生活を続けていると、ビフィズス菌が減るということがわかっています。
食生活を整えたいときは、食事バランスガイドを参考に献立を見直してみましょう。(体調に合わせて無理のないメニューにしましょう)。
生活のリズムを整える
日々の生活リズムを規則正しく保っておくことも、腸内環境には大切です。
毎日同じ時間に食事を摂ったり、適度な運動を心がけたりすることで、腸内環境が整いやすくなります。
「食事」「睡眠」「運動」の3つのポイントを抑えて、ストレスの少ない環境を構築できると、身体全体の健康状態も良い傾向になりやすいでしょう。
ビフィズス菌の増加に役立つレシピを紹介
ここでは、ビフィズス菌の増加に役立つレシピを紹介します。
比較的、簡単な材料で作れるものが多く、料理初心者の方でもチャレンジしやすいメニューです。
野菜をたっぷり摂れる前菜
ビフィズス菌入りのヨーグルトを使ったサラダのレシピです。
食物繊維を含む野菜と合わせることで、ビフィズス菌の増加を促します。
【れんこんのファイバーサラダ】
材料(2人分)
- れんこん:150g
- しめじ:80g
- 大豆もやし:50g
- みず菜:30g
- かにかまぼこ:3本
ヨーグルトソース
- ビフィズス菌入りヨーグルト:80g
- マヨネーズ:大さじ 1
- すりごま(白):大さじ1と1/2
- しょうゆ:小さじ 1
- 塩:小さじ 1/4
作り方
- 1.れんこんを厚さ2ミリのいちょう切りにし、水にさらしてアクを抜く
- 2.酢少量(分量外)を入れたお湯で、1をさっとゆでるく
- 3.しめじともやしを下茹でし、水気を切る
- 4.みず菜を4等分の長さに切る
- 5.かにかまぼこを細くほぐす
- 6.ヨーグルトソースの材料を混ぜ合わせる
- 7.ソースをすべての材料に絡める
画像付きのレシピはこちらから見られます。
しっかり食べたいときに最適なメイン料理
ビフィズス菌入りのヨーグルトをソースとしてたっぷり使用した一品です。
あっさりした鶏むね肉に、ボリューム感のあるタルタルソースがマッチします。
お好みで、鶏もも肉に変えても問題ありません。
【チキン南蛮 ヨーグルトタルタルソース】
材料(3人分)
- 鶏むね肉(皮なし):450g
- 薄力粉:適量
- 溶き卵:1個分
- サラダ油:適量
- サラダ用リーフミックス:30g
- ミニトマト:6個
甘酢
- しょうゆ:大さじ2
- 酢:大さじ3
- 砂糖:大さじ2
- 赤唐辛子の輪切り:1本分
タルタルヨーグルトソース
- ゆで卵のみじん切り:1個分
- 玉ねぎ:1/4個
- きゅうり:1/3本
- ビフィズス菌入りヨーグルト:70g
- 粒マスタード:小さじ1
- 塩:少々
作り方
- 1.鶏肉を包丁で開いて厚さを均等にし、肉たたきで軽くたたく
- 2.バッドに甘酢の材料をすべて入れる
- 3.1の鶏肉を油で揚げる(薄力粉をまぶし、溶き卵をつけておく)
熱いうちに2につける - 4.玉ねぎ、きゅうりを粗みじん切りにし、塩(分量外)で各々よくもんで水気を絞る
- 5.タルタルヨーグルトソースの材料をすべて混ぜ合わせて塩で味を整える
- 6.1を一口大に切って5をかける
- 7.リーフミックス、ミニトマトを添えて彩を良くする
画像付きのレシピはこちらから見られます。
ビフィズス菌入りヨーグルトで作るデザート
腸活を意識しながら、見た目も楽しめるさわやかなフルーツケーキです。
トッピングする果物は旬の素材に変えてみるのもオススメです。
【シトラス・レモンレアチーズケーキ】
材料/約700mlの容器1台分
- クリームチーズ:200g
- ビフィズス菌入りヨーグルト:200g
- グラニュー糖:60g
- レモンの絞り汁:1個分
- レモンの皮のすりおろし:1/2個分
- ゼラチン(顆粒):5g
- 水(ゼラチン用):50ml
- グレープフルーツ(ルビー):1個
- オレンジ:1個
作り方
- 1.クリームチーズを常温に戻しておく
- 2.ゼラチンを水に入れてふやかし、ラップをせずに電子レンジ(500W)で30秒加熱して溶かす
- 3.ボウルに1とグラニュー糖を入れて泡立て器でよく練る
- 4.3にヨーグルト、レモンの絞り汁、レモンの皮のすりおろしを順番に加える(都度よく混ぜる)
- 5.4に2のゼラチン液を加えてよく混ぜる
- 6.器に入れて冷蔵庫で2時間冷やし固める
- 7.6が固まったら一口大にカットしたグレープフルーツとオレンジを、盛り付ける
画像付きのレシピはこちらから見られます。
ビフィズス菌を増やすにはサプリメントの利用も検討しよう
ビフィズス菌は、ヒトの大腸内に生息している腸内細菌です。
産まれたての赤ちゃんのときは、多くのビフィズス菌を保有していますが、年齢を重ねていくとその数は減少します。
つまり、大人になるにつれて、ビフィズス菌を補うことが重要になってくるのです。
ビフィズス菌を効率的に摂取するには、サプリメントの活用がオススメです。
さまざまな種類の商品があるので、ぜひ自分に合うものを見つけてみてください。
監修者コメント
管理栄養士
浜野美波
腸内環境を整えるのに重要な存在であるビフィズス菌。「ビフィズス菌そのものを摂ること」「ビフィズス菌を増やすこと」は比較的よく言われることですが、「ビフィズス菌を減らさないこと」も持っておきたい視点です。
そのために、生活のリズムを整えることや運動の習慣をもつことは、一見、腸内環境とは関係なさそうにも思えますが、身体全体の状態を良くすることが腸内環境を良い状態で安定させることにも繋がっています。