お役立ち情報
腸内環境を整える食べ物とは?
コンビニで手に入る商品やおすすめの腸活レシピもご紹介
私たちの身体を根幹から支えているのは、実は「腸」であることをご存じでしょうか。
腸は単なる消化器官のひとつではなく、身体全体にさまざまな影響を与えることがわかっています。
腸内環境が悪化すると便秘や肌荒れの原因のひとつになるため、できるだけ良好な状態を保てるとよいでしょう。
今回は「どのように腸内環境を整えればいいのか?」を解説し、おすすめの食べ物や簡単なレシピも紹介します。
腸内環境の改善をしたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。
腸内環境が悪いと身体の不調が起きやすくなる
腸の働きが悪くなると、以下のような不調が起こりうる恐れがあります。
- 便秘
- 下痢
- 腹痛
- 腹部膨満感
- 腹部不快感
- アレルギー症状
- 免疫力低下
- 肌荒れやニキビ
- アトピー性皮膚炎の悪化
- 疲れやすさ
- ストレス感の増加
腸の主な役割は、食べたものを「消化」「吸収」「排せつ」することです。
腸内には多くの免疫細胞も生息しており、身体の健康を守ってくれています。
腸の状態が良くないと免疫細胞がうまく機能せず、結果として身体に悪影響を及ぼすことが考えられます。
さまざまな不調を回避するためにも、腸内環境を健やかに整えておくことはとても重要です。
腸内環境を整えることが健康と美容のカギ
身体のあらゆる不調や病気は、腸から始まっているといっても過言ではありません。
腸は全身の組織とつながっているため、お腹だけではなく身体中のすべての働きに影響を与えると考えられるからです。
腸内環境を整える際に覚えておきたいのが、大腸の腸壁にある「腸内フローラ」の存在です。
腸内フローラはビフィズス菌をはじめとするさまざまな腸内細菌の集合体のことで、細菌同士が互いに影響を与えながら腸内のバランスを保っています。
このバランスが崩れてしまうと、便秘や肌荒れなどを引き起こす要因になります。
つまり「腸内環境を整える」とは、腸内フローラを良い状態にすることです。
腸活をはじめる上で知っておきたい3つのこと
大腸を良い状態に整えるための行動を「腸活」と呼ぶことがありますが、「具体的にどのようなことをするのかよくわからない」という方も多いでしょう。
腸活に取り組む前に知っておくと役立つ、3つのポイントを解説します。
1 大腸内には約40兆個(重さ約1.5kg)の腸内細菌が存在する
腸内の「腸内フローラ」には、約40兆個の腸内細菌が存在しています。
この無数の腸内細菌が腸壁に生息している様子がまるでお花畑のように見えることから、「フローラ」と呼ばれるようになりました。
腸内フローラ内の腸内細菌は重さに換算すると約1.5kgもあり、種類にして数百種類になるといわれています。
大腸には体内の約50%の「免疫細胞」が生息しており、有害な病原菌を排除してくれる役割を担っていることも把握しておきましょう。
さらに腸は「第2の脳」とも言われており、約1億個もの神経細胞を有しています。
これらの神経細胞の働きによって、脳が休んでいるときでも自主的に消化や吸収といった活動を進めてくれるのです。
2 理想的な腸内フローラとは
腸内フローラには、腸やからだに良いはたらきをする菌(善玉菌)と、悪いはたらきをする菌(悪玉菌)など、数百種類の菌が存在しています。
善玉菌は「ビフィズス菌」や「乳酸菌」が代表的で、酢酸や乳酸といったからだに良い物質をつくるなど、様々な働きがあります。これらの名称を耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか。
また10年ほど前から、酪酸を産生する「酪酸菌」も善玉菌の一種として注目を集めています。
一方、代表的な悪玉菌に含まれるものは、「ウェルシュ菌」や「サルモネラ菌」など食中毒や病気の原因となる細菌です。
悪玉菌が増えるとアンモニアなど有害な物質がつくられて、腸内環境がアルカリ性に傾き、善玉菌が増えにくい状態になります。
善玉菌が優位な状態のほうが良いことは確かですが、特定の菌の割合や量だけで、腸内フローラの状態を判断することは難しいと言われています。
理想的な腸内環境(良好な腸内フローラの状態)をつくるためには、「腸内細菌の種類が多い(多様性が高い)」、「善玉菌が多い」、「バランスが良く安定している」ことが重要です。
3 腸内環境はデリケート!食べ物や睡眠・ストレスの影響を受けやすい
腸内環境はとてもデリケートなので、少しの変化で腸内細菌のバランスも変化します。
腸内環境を整えるためには、以下の3点を意識しておくと良いでしょう。
- 食生活を整える
- 質の良い睡眠を取る
- 適度な運動を取り入れる
なかでも毎日の食事は、腸内環境を整えるために重要な要素です。
おなかがよろこぶ食品の摂取を日頃から心掛けておくことで、腸内の善玉菌を増やすことができます。
また、睡眠リズムの乱れや運動不足も腸内環境に影響を及ぼすため、できるだけ規則正しく過ごすことも重要です。
腸内環境を整えるために必要な「プレバイオティクス」とは?
腸内環境を整えるためには、腸活をサポートする「プロバイオティクス」(特定のビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌)と、善玉菌のエサとなる「プレバイオティクス」の両方が必要です。
プロバイオティクスとは、摂取することで健康に好影響を与えることが科学的に報告された特定のビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌のことをいいます。具体例としては、ビフィズス菌入りのヨーグルトや、サプリメントなどがあります。
プレバイオティクスとは、ビフィズス菌などの善玉菌を育てて増やすために必要なエサとなる食品成分のことです。
プレバイオティクスを摂取できる食べ物を以下にまとめました。
種類 | 働き | 具体例 |
---|---|---|
プレバイオティクス | 善玉菌のエサとなり育成を助ける | 【食物繊維】 ・海藻 ・穀類 ・野菜 ・豆 ・きのこ 【オリゴ糖】 ・玉ねぎ ・リンゴ ・バナナ ・はちみつ |
善玉菌のエサになるプレバイオティクスは、主に食物繊維やオリゴ糖を含む食材が該当します。
腸内の善玉菌の増殖を助けるためには、プレバイオティクスをあわせて摂取することが必要です。
コンビニでも手に入る|腸活におすすめの商品5選
「自炊はしないからあまり健康的な食事ができない…」という方にもおすすめの食材を紹介します。
コンビニで手に入る腸活向けの商品は以下の5点です。
- ヨーグルト
- チーズ
- キムチ
- ぬか漬け
- 甘酒
ヨーグルトを購入する際は、かならず「ビフィズス菌入り」と記載のあるものを選びましょう。
腸活におすすめのレシピ・献立
腸活におすすめの簡単レシピを紹介します。
ブルーベリーヨーグルトスムージー
材料
- ビフィズス菌入りプレーンヨーグルト:30g
- ブルーベリー:60g
- 冷水:100ml
作り方
- 1. ミキサーにヨーグルト、ブルーベリー、冷水を入れてなめらかになるまで混ぜ合わせます。
万能ヨーグルトドレッシング
材料
- ビフィズス菌入りプレーンヨーグルト:大さじ4
- ケチャップ:大さじ1
- オリーブオイル:大さじ1
- レモン汁:大さじ1
- すりおろしにんにく:少々
- 塩:小さじ1/2
- コショウ:少々
- 塩昆布:お好みの量
作り方
- 1. 器にヨーグルト・ケチャップ・オリーブオイル・レモン汁・すりおろしにんにくを入れます。
- 2. 塩、コショウを振ってよく混ぜ合わせます。
- 3. 最後に塩昆布を入れて混ぜたら万能ヨーグルトドレッシングの完成です。
こちらのページでは腸活におすすめのレシピが多数紹介されているので、ぜひチェックしてみてください。
公式サイトレシピページ:
https://www.morinagamilk.co.jp/learn_enjoy/b-kin-training
腸内環境・腸活に関するよくある質問
腸内環境・腸活に関するよくある質問にお答えします。
ビフィズス菌ってなに?
ビフィズス菌は、腸内に存在する細菌の種類のひとつです。
「乳酸」に加えて「酢酸」をつくり悪玉菌を制御し、腸内環境を良好にしてくれます。
以下のような方は、ビフィズス菌の摂取がおすすめです。
- 腸内環境を改善したい方
- 便通を改善したい方
- 大腸から全身をケアしたい方
また、ビフィズス菌と混合されやすいものに「乳酸菌」がありますが、この2つはまったく別のものなので覚えておきましょう。
種類 | つくり出す成分 | すんでいる場所 |
---|---|---|
ビフィズス菌 | 酢酸、乳酸 | 大腸 |
乳酸菌 | 乳酸 | 自然界に 広く生息 |
腸内環境が悪い人の特徴は?
以下のような習慣がある人は、腸内環境があまり良くないかもしれません。
- タバコをよく吸う
- 運動不足
- 寝不足
- いつもストレスを感じている
- 朝食を食べないことが多い
- 野菜をあまり食べない
- 肉が好き
- アルコールを大量に飲む
腸内環境を良い状態にするには、規則正しい生活や食生活が重要です。
腸内環境が悪化してしまった場合でも、これらを改善すれば善玉菌を増やせます。
便の色・形で腸内環境の様子がわかる?
便は腸内の状態を知る手がかりになるので、よくチェックしておくことがおすすめです。
健康な状態の便はバナナのような形をしていて、スルっと排出できる硬さです。
コロコロした形だったり、水っぽい状態だったりする場合は悪玉菌が増えている可能性があります。
腸活に良い菌がたくさんあるのは分かったけど、結局なにを摂取すればいいの?
腸活をはじめてみたい方は、まずは「ビフィズス菌」の摂取量を増やしてみてください。
ビフィズス菌は大腸を刺激して動かし、悪玉菌の活動を制御してくれます。
腸内のビフィズス菌が増えると、便通がよくなったり免疫力が高まったりする効果を感じられるでしょう。
毎日の生活に善玉菌入りの食べ物を取り入れよう
腸内環境を整えるためには、日頃から善玉菌入りの食べ物を意識して選ぶことが重要です。
ビフィズス菌入りのヨーグルトや漬物など、身近な食べ物のなかにも含まれているので、普段の食事にプラスしてみてはいかがでしょうか。
もし食事で摂取するのが難しい方には、サプリメントの利用もおすすめです。
森永乳業が開発しているサプリメントやドリンクは、腸活初心者の方にもおすすめできる製品です。
森永乳業グループでは、50年以上にわたってビフィズス菌や腸内フローラの研究に取り組んでいます。
腸内環境を改善したいとお考えの方は、ビフィズス菌が含まれている森永乳業の製品をぜひお試しください。
監修者コメント
管理栄養士
平野ふみ
私たちは、お母さんのお腹で命をやどした時、実は「脳」よりも先に「腸」が作られていきます。今回の記事でも触れているように、それだけ「腸」は私たちが生きていく中で、たくさんの働きをする、もっとも重要な臓器とも言えます。その腸内環境を整えることは自分の心身を整えることにもつながります。みなさんの食生活でも、ぜひ、無理なく、できることから、そして続けられることから腸内環境を整えていきましょう。