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ダイエットと便秘の関係|腸内環境を整えて排便を促そう

「ダイエットをはじめると便秘になってしまう」という悩みをお持ちの方は多くいます。
これは、食事制限によって食べ物の摂取量や水分量が減ったり、栄養が偏ったりすることが原因であると考えられます。

ダイエット中でも便秘になりにくい状態を保つためには、腸のはたらきを整える方法を知っておくことが有効です。

本記事ではダイエットと便秘の関係や、食事制限をしながらでもお通じを改善できるポイントを紹介します。

ダイエットをしたいけれど便秘になりたくないと悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

ダイエット中は便秘になりやすい?

ダイエットのために極端に食事量を減らしてしまうと、便秘になることがあります。

便は主に食べ物のカスであるため、摂取量が減れば自然と排出する量も減ります。

また「〇〇だけダイエット」のように、特定の食べ物だけを食べ続けることも、便秘を引き起こす原因のひとつです。

たとえば、食生活の偏りによって食物繊維が不足するとお通じが滞るおそれがあるため、食事の量だけではなく内容にも配慮することが肝心です。

加えて、摂取する食事の脂質を抑えすぎてしまった場合も、便秘を引き起こしやすくなります。

最低限の脂質(油)は、便を出すための潤滑油として必要です。

「油=ダイエットの大敵」と考える方もいますが、極端に制限してしまうと便秘の原因となり、逆にダイエットが停滞してしまうこともあり得ます。

ダイエットで食事制限をする際は、自分の身体に最低限必要な栄養素を把握し、無理のない範囲でおこないましょう。

ダイエット中でも便秘になりにくい方法

ダイエット中に便秘になりにくくするためには、以下5つのポイントを押さえておきましょう。

  1. 水分を摂る
  2. 食物繊維を摂る
  3. ストレスをためない
  4. ストレッチ(軽い運動)をする
  5. 腸内環境を良好に保つ

便をやわらかくして排出しやすくするためには、水を飲むことに加えて、水分を多く含む食材であるキュウリやトマトなどを取り入れることも効果的です。

また、食物繊維が豊富な果物や野菜、きのこ類などを摂取すれば、便のかさを増やしたりやわらかくしたりして便通をよくする作用も期待できます。

「腸内環境が良好な状態」とは、腸内フローラ内の腸内細菌が良いバランスになっていることを指します。※腸内フローラとは、腸壁に存在する腸内細菌の集まりのこと。

食事面や生活面など、小さなことも意識しておくことでダイエット中でも便秘になりにくい身体に近づけるでしょう。

ダイエット(肥満)と腸内環境の関係

ダイエット中の便秘改善には腸内環境を整えることが大切ですが、実は腸内細菌は太りやすさ自体にも関係があると言われています。

「肥満」と「痩せ型」の双子の人間から、それぞれの腸内細菌を無菌マウスに定着させたところ、肥満の人から腸内細菌をもらったマウスも同じように肥満になったという研究結果があります。

また、肥満の方の腸内細菌にはビフィズス菌が少ないという報告もあるようです。

ビフィズス菌がつくり出す物質である「短鎖脂肪酸」にはさまざまな作用があり、エネルギーを消費しやすくしたり、脂肪が栄養を取り込むのを抑えたりする働きがあります。

ダイエットと便秘に関するよくある質問

ここでは、ダイエットと便秘に関するよくある質問に回答します。

これからダイエットをはじめる方は、ぜひ参考にしてください。

ダイエットと便秘解消はどちらを優先すればいい?

ダイエットと便秘解消、どちらを優先するかは個人の考えによって変わります。

前述のように、便秘は身体のさまざまな箇所に影響を及ぼすため、できるだけ早めに解消したほうが良いことは間違いありません。

しかしながら、便秘になるかどうかは体質にもよるので、ダイエットと並行して便秘予防できる方もなかにはいます。

睡眠や食生活を整えつつ適度な運動も取り入れて、双方をうまく両立できると良いでしょう。

サプリや漢方は便秘解消に役立つの?

ビフィズス菌のサプリメントは、通常の食事で補えない部分をうまくカバーしてくれるのでおすすめです。
ただしサプリメントはあくまで基本の食生活を補うものなので、摂取したからと言って確実に便秘解消できるわけではありません。

漢方を取り入れる際は自分に最適な種類を見つけるため、まずは医師に相談してみると良いでしょう。

ヨーグルトは便秘解消に良いの?

ヨーグルトは便秘解消におすすめの食品です。

全てのヨーグルトには乳酸菌が入っていますが、必ずしも「ビフィズス菌入り」とは限りません。ヨーグルトを選ぶときにはビフィズス菌を含むヨーグルトがおすすめです。

その理由は大腸内のビフィズス菌と乳酸菌に、圧倒的な数の違いがあるからです。※大腸に存在するビフィズス菌と乳酸菌の比率は99.9%がビフィズス菌、0.1%が乳酸菌です。

ビフィズス菌入りのヨーグルトを摂取することで、ビフィズス菌と乳酸菌のどちらも摂取することができ腸内環境を良好に保つことが期待できます。

便秘解消に効果的な食べ物については、以下の記事でも詳しく解説しているので、ぜひあわせてご覧ください。


便秘解消に効果的な食べ物や飲み物は?排便を促すマッサージやツボも紹介

慢性的な便秘にならないよう注意しよう

便秘が続くと、おなかだけではなく身体のほかの箇所にも良くない影響を与えるおそれがあります。

ダイエットをおこなう際は、生活リズムを整えたり、便秘にならないような食事を選んだりすることが大切です。

日頃から腸内環境を整える行動を意識することで、スムーズに排便できるようになる可能性が高まります。

腸内環境をサポートするビフィズス菌も、ぜひ積極的に摂取してみてください。

監修者コメント

管理栄養士
平野ふみ

多くの人がダイエットを始めると便秘になることを悩んでいます。これは、食事制限による摂取量や水分量の減少、栄養の偏りも要因ですが、腸内環境を整えることも、ダイエット中の便秘を防ぐうえで重要です。本記事では、ダイエットと便秘の関係、便秘を改善するための食事や生活習慣について詳述しています。水分摂取、食物繊維の摂取、ストレス管理、軽い運動、そして腸内フローラの改善も重要です。健康的なダイエットを目指す方は、取り入れてみましょう。

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